宮城県、性犯罪前歴者のGPS監視検討に思う
日本も監視社会になりつつあるようだ。
監視カメラは、日本中どこの市町村にもあるようになった。
もちろん、犯罪の抑止や、犯罪を犯したものを探すと言うメリット
もあるだろうが、行き過ぎは息苦しいとともに恐ろしい。
宮城県では、性犯罪前歴者のGPS端末の常時携帯義務付けも
条例化する動きにあると言う。
>宮城県、性犯罪前歴者のGPS監視検討 唐突な表明に不信
感も 河北新報 1月23日(日)10時9分配信
>宮城県の村井嘉浩知事が22日、性犯罪の前歴者などに対す
る衛星利用測位システム(GPS)端末の常時携帯義務付けやD
NA提出などを条例化する方針を正式表明した。
性犯罪者は再犯率が高いとは言うものの、当局に目をつけられた
ら一生、その人生は当局の意のままになると言う事か。
初めから、要注意人物の烙印を押されると言うのは、生きていて
も楽しいとは思えないがどうなんだろう。
どうも、県民の間での議論もなく、唐突に正式表明されても県民
の反発はないのだろうか。
私はこんな社会はとても嫌だ。
犯罪者ではなかったらそんなに拒否反応を示さなくても良いと言
う人もいるだろうが、国家にすべて管理される社会が健全な社会
と言えるだろうか。
つい最近読んだ、東野圭吾の“プラチナデータ”が現実になった
感じだ。
本を読んだ時、近未来の出来事を書いた本だと思っていたがどう
も、それがもう現実化しているような感もある。
もう、他人事ではない社会がすぐそこに来ている。
DNA提出を義務化すれば、検挙率が飛躍的に上がるかもしれ
ないそして、GPSを義務付けなどと言えば一件良さげに見えるが、
行きすぎると、普通に生きる人にもそれが及ぶ恐れがある。
そして管理する方には色んなメリットがあるかもしれないし、管理
し易いのが一番なんだろうが、管理される方の人権はどうなるの
か。
この制度は便利だとばかりに、この条例に追随する他県がある
かもしれない。
管理者の考えそうな事だ。それがもっと恐ろしい、
そうなれば、恐ろしい暗黒社会の出来上がりだ。
似たようなことで、今、菅政権では、自分に都合の悪い議員を排
除する傾向にあるがそれは、本当によいことなのだろうか。
いろんな多様な意見があり、いろんな考え方を認めると言うのが、
民主主義国家だと思うが、同じ考え方の人間だけが是と認めら
れる政権、党、それこそが”独裁”だと私は捉える。
>『また罪を犯すかもしれない』というだけで危険人物の烙印を
押し、常時監視するのは過剰な規制だ。犯した罪は事後に処罰
するという近代の法原則を覆すことになる
まさにその通りだと思う。
危険人物の烙印を押し、その人物を常に監視するのは、まるでブ
ロイラーのようなものだろう。
人間以下の取り扱いと言ったらよいだろうか。
アメリカや韓国ではなじめても、日本に導入となるとどうなんだろ
う。
すべて排除の姿勢だけでは、物事の解決にはならないと思うが。
しかし総理自ら、排除の論理だと他の自治体にも飛び火しそうだ。
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コメント
まるこ姫さん、こんばんは∈^0^∋
いやですね。監視社会。過去の東ドイツの監視社会はひどかったと聞きます。
そのスマート版と言っていいでしょうね。
監視社会って、今の個人情報の保護に関する法律なんて騒いでいるのに全く逆行で、国家権力がすべて情報を管理するということです。
背番号制も同じ。民主党も背番号制を考えているようでいやですね。
くまさんことくまボンでした。ではでは(^.^)/~~~
投稿: くまさん | 2011.01.23 18時51分
★ーーこんばんは、くまさん
本当に日本国はどうなっちゃったのでしょうか?
他者にやさしくない国になりつつあるようです。
性犯罪者を管理するのは簡単ですが、それに伴い、他にも気に入らない人達も管理するのではありませんか?
どんどん行きにくい社会になって行きますね。
>監視社会って、今の個人情報の保護に関する法律なんて騒いでいるのに全く逆行で、
本当にそうですよね。
個人情報は、必要でも教えないと言われているのに、人を監視する、情報を管理する。
社会主義国家のようですね。
今、背番号制を導入しようとの動きもありますが、これも管理するには都合のよい制度ですよね。
本来なら、マスコミが批判しなければいけないと思いますが、何も批判しない、かえって迎合している状態ですものね。
投稿: まるこ姫 | 2011.01.23 19時12分
まるこ姫さん こんばんは
性犯罪を減らそうとしているのは、理解できるが、まだ他の方法があるでしょう。行き過ぎて、全ての犯罪者歴を埋め込むとか、全ての履歴を一目瞭然にした情報背番号制、悪用されたらとんでもない社会になりそうです。管理者が性善説で考えれない世の中になって来ていますので、管理される方も防御体制を完備させておかないと、後でしまったと思っても、取り返しの付かないことになります。特に今の菅政権は官僚に取り入る為、民主主義を踏みにじることを平気でやりそうですので、気をつけなければ成りません。戦前の特高警察、不敬罪、隣組制度、
等々、管理する側には都合の良い法律が名前を変えて出てこないように監視する必要があるでしょう。
投稿: ヤス | 2011.01.23 19時36分
こんばんは、まるこ姫さん、みなさん。
おかげさまで全快、久しぶりにゆっくりできました。身体が休めと言ってたんでしょうね。お気遣いの言葉ありがとうです。
そうなんです、このエントリーや他の方のコメントの様なことを言いたかったんです。9.11以降、愛国者法やスリーストライク法など自由を奪う様々な法案が可決しているアメリカはまさに反面教師にすべきですが、日本は確実にアメリカの後を追っています。如何にも正義を象った様な名前や定義が曖昧な法案、条例に目を凝らしていかなければななりませんね。いつの間にか恐ろしい社会になっている。自分はそんな事しないから大丈夫なんて言ってられない。都合の悪い政治家や言論人、役人を葬られれば、やがて私達に跳ね返ってくるんですから。
投稿: hanarin | 2011.01.23 20時16分
★ーーこんばんは、ヤスさん
誰だって性犯罪は減らしたいと思いますよ。
しかし、こんな偏見を持った行動が条例化すれば、一度レッテルを張られた人に生きる道は無くなります。
それでなくても日本社会は狭い社会なのですから。
そしてこの制度がどんどんエスカレートをし、悪用されないとも限りません。
管理する方には都合が良い制度かもしれませんが、管理される方はどんどん息苦しい、生きにくい社会になって行きます。
早計に賛成しないことですね。
おっしゃるように、後でしまったと思っても取り返しのつかないこともあります。
アメリカや韓国と違って、日本人通しが監視する制度がなじむでしょうか。
>戦前の特高警察、不敬罪、隣組制度、等々
この国のマスゴミはミーガン法を持ち出しますが、、出所者情報を各警察署が把握し、捜査に利用してゆくことで充分だと思います。
知らない間に、どんどん息苦しくなっていることのないように私たちは、目を光らせていなければいけませんね。
★ーーこんばんは、 hanarin さん
お元気になったようですね。
体力が回復すると、気力も回復します。
良かったですね。
アメリカは自分達は他国に干渉ばかりしておいて、自国についてはどうかと思うようなことも多発しています。
アメリカが自国の監視を強めるのはそれはそれでよろしいのでしょうが、何も日本がアメリカの真似をする必要はないと思います。
いかにもアメリカのすることはすべて正義のように解釈する人がいますが、日本がアメリカの真似をして生き難くなる必要もないと思っています。
ミーガン法のような法律や条例は、日本にはなじみがないと思いますし、過去に法は犯したかもしれないが、今法を犯してもいない人間にGPSまで義務付けるのは、やり過ぎだと思いますがいかがでしょうか。
自分だけは大丈夫などとは言っていられません。
一度そういった法律を作ると、また排除の法律を作るのが権力を持っている方の考えです。
そのうちには、権力者にとって都合の悪い人間は次々に排除されかねませんから。
投稿: まるこ姫 | 2011.01.23 21時38分
任官希望が続いているので、なるべく政治的にならない範囲で…(笑) ドイツなどでは、裁判官が普通に政治集会に出ることもあるとかいううわさですが、一応日本の民意=法律では裁判官には最高レベルの政治性が求められる(なお、検察官は一般職の国家公務員として、人事院規則の政治的行為の制限がかかるようです。これも、表現の自由との関係で憲法学説からは批判が強いですが)ので、裁判官の政治思想と公正な裁判は別次元の問題であって、そこまで政治的行為を規制する必要がないという民意に達するまでは自重します。
性犯罪者のGPSについては、司法試験の憲法でも頻出問題です。思い切り基本的人権と衝突しますからね。
どうやら、「要件を厳格にしていけばギリギリ合憲」という答案にすれば試験レベルではOKですが、運用で骨抜きにするということもありうるだけに、慎重な対応を求める声が多いのはもっともなことですね。
監視社会一般について、イギリスでは、防犯カメラを片っ端から増設したものの効果はいまいちだそうですね(http://beatniks.cocolog-nifty.com/cruising/2006/04/post_a663.html)。私も昔は、漫然と「防犯カメラが多いほど犯罪を抑止できる」と思っていましたが…。
今日奇しくも秋葉原で、防犯カメラを大幅に増設して歩行者天国が再開されましたが、通り魔をやるような人物はもはや失うものがないのですから、どれだけのカメラに監視されていようとも100%防ぐことはできませんし、防犯カメラがあるから通り魔を思いとどまるということはないでしょう。
まあ、すりやひったくりは足がつきやすくなるから多少は効果があるでしょうし、その映像は有効な捜査手段になることも事実でしょうが…。
最近の政局については、基本的にコメントいたしかねますが(もどかしい…)、最近さらにゲンダイの連載が磨きがかかっているようですね。いち三流タブロイド紙にまともに反駁できる人がどれだけいるのか見ものです。まあ、任官またはどこかの事務所に内定が出て、職に就けることが確定したらゲンダイの定期購読を考えます(笑)
投稿: jurist60176 | 2011.01.23 21時39分
★ーーこんばんは、jurist60176さん
>裁判官の政治思想と公正な裁判は別次元の問題であって、そこまで政治的行為を規制する必要がないという民意に達するまでは自重します。
人間的には色んな発言をしたいでしょうが、裁判に携わる人が思想を持ってはいけないような腫れ物に触るような扱いですものね。
現実には、政治的行為としての制限もあるのですね。
しかし、裁判官が思想を持っているのは当然で、それを思想が違うからと、不公正な裁判にはしないでしょう?
元々、そんな人には裁判官の資格はないと思います。
所で、どう考えてもGPS導入は基本的人権とは正反対ですよね。
これを導入したら管理者側の都合のよい運用になるのは目に見えています。
どれだけ議論してもしたらないほど、重要な案件だと思いますが、村井知事はいとも簡単に発表していました。
この人の人間性を疑いましたが。
イギリスは世界一の監視社会だそうですね。
町のいたる所に監視カメラが氾濫しています。
息苦しくないのでしょうか?
それで犯罪が減ったとならないとなれば、余計にそう思います。
アキバもニュースで見ましたよ。
防犯カメラがものすごく増えたと聞きました。
防犯カメラも犯罪の抑止力にはなるでしょうが、捕まるのを覚悟でやる人には通用しませんね。
>最近の政局については、基本的にコメントいたしかねますが(もどかしい…)、
分ります、分ります。
言いたいことは山ほどあるのでしょうね(笑)
それでも自分の意見を述べられないのは苦痛でしょ?
ゲンダイは本当に面白いです。
それと歯医者の待合室にある、サンデー毎日は、本当に見ごたえ十分です。
権力に迎合してませんものね。
大手は、迎合、ヨイショで存続を図っているようです(笑)
早く、行き先が決まるとよいですね。
お待ちしてますよ。
投稿: まるこ姫 | 2011.01.23 22時16分
警察、検察、自衛隊などの幹部や国会議員、地方議員をGPSで監視することを提案したい。
彼等彼女等は国家と国民に奉仕する身分だから徹底的に監視することが必要です。
但し、誰に監視させるかは十二分に吟味すべき。
性犯罪者も累犯者(3回とか)は導入「やむなし」と考えます。
投稿: 風林火山 | 2011.01.24 10時10分
まるこ姫さん、皆さん、こんばんは
GPS形態の義務づけや防犯カメラの設置は、あくまでも対処療法であって、根本的な解決にはなりません。
被害者を減らすことに繋がるかも知れませんが、加害者を減らすことには直接繋がらないと思います。
人間は社会的動物です。
家族や社会など、他との関係で個が作られていくと思います。
性犯罪も先天的なものもありますが、後天的な要素も極めて大きいと思います。
後天的な環境因子により、そういった問題の性癖が生まれてくるのではないかと思います。
影響を与える要素を科学的に調べて、そうならないような社会の仕組みや制度、家族の関係を社会で考えるとともに、治療の方法を確立し、受刑者のは強制プログラムを実施すべきと思います。
カメラや形態という機械による監視ではなく、孤独・無縁社会である今の現状を、もっと絆のある、支え合う家族や社会へと構築することの方が大事なのではないかと思います。
投稿: 愛てんぐ | 2011.01.24 18時07分
★ーーこんばんは、風林火山さん
自ら見本を示していただきたいですね。
しかしながら、”プラチナデータ”でも示されたように管理する方、権力のある方はいつも安泰なんです。
自分たちには害が及ばないようになっているのです。
導入は、慎重かつ熟議が必要だと感じます。
★ーーこんばんは、愛てんぐさん
どんなに監視を強化しても、やる人はやりますからね。
どんな条例も管理する側に取っては、どんなに便利か分かりませんが管理される側に取っては、息苦しくなる一方です。
締め付けるだけでは物事は解決しないと思います。
>そうならないような社会の仕組みや制度、家族の関係を社会で考えるとともに
おっしゃるように機械での監視というのはなんとぬくもりのない事でしょうか。
人を排除することなく、支えあい社会との接点を持ち合えば、何も機会に期待することも少なくなると思ったりもします。
やはり、人を排除する方向へ行くのは持てるものの傲慢だと思いますね。
投稿: まるこ姫 | 2011.01.24 19時45分
「犯罪の芽を元から断つ」もしくは「犯罪の抑止」。
確かに正論かもしれませんが、こういう議論の場合その制度が悪用されることは、あまり議論に上がってきませんね。
もしくは懸念を言う人を犯罪者の擁護者扱いにして批判しておいて、いざ制度が悪用されると文句を言う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大抵その繰り返しです。
しかし被害者の方や被害者家族の方から見れば、加害者を監視したい、または永久に牢屋に閉じ込めておきたいと思うのが、正直な気持ちです。
僕も自分が被害者や被害者の家族となったとき、加害者を許すことはできず、時と場合によっては加害者を手に掛けるかもしれません。
しかし同時に制度を悪用され、ある日冤罪を着せられて社会的に抹殺されかねないという恐怖も同時に抱いています。
実際問題、そうじゃなくても冤罪事件がおこっていますし。
だから監視社会が良い悪いという判断は難しいですね。
ただし、取り調べの可視化は別です。
あれは可視化されてないがゆえに、冤罪が作られてますからね。
長文、失礼いたしましたm(_ _)m
投稿: 如月 | 2011.01.24 21時13分
★―ーこんにちは、如月さん
被害者の立場に立てば、監視してもらいたい、そして何かあれば刑務所にぶち込めとなります。
それは分りますが、人間どんな人でも、罪を犯していない時からGPSをつけ、DNA提出を義務化は、あまりに行き過ぎだと感じませんか?
この人は犯罪者だとレッテルを張っているに等しいと感じます。
私は、
>出所者情報を各警察署が把握し、捜査に利用してゆくこと。
で、充分だと思います。
何事も行きすぎると、生きている事が苦痛の社会になりかねません。
最近、管理する側に都合のよい法律ばかりが出来て来ているように感じます。
全面可視化もそうですが、管理される側の声を大きくしていかないと、取り返しのつかない社会になりそうですから。
投稿: まるこ姫 | 2011.01.25 15時55分